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アスファルト舗装の耐久性とメンテナンス|岐阜の気候対応型

岐阜県加茂郡を中心に舗装工事を手がける泰新工業です。当社では、岐阜県内の気候特性に合わせた最適なアスファルト舗装工事とメンテナンスをご提供しています。道路舗装から駐車場舗装まで、地域の皆様に安心・安全な施工をお約束いたします。

アスファルト舗装の基本構造と耐久性

 
ほぼ完成
 
アスファルト舗装は、日本の道路の約90%で採用されている代表的な舗装方式です。その人気の理由は、優れた耐久性と施工性にあります。アスファルト舗装は一般的に表層、基層、路盤、路床の4層構造で構成されており、各層が連携して交通荷重や自然環境に対応しています。
 

構造層 役割と特徴
表層 車両の走行面となる最上位層。交通荷重を受ける重要な部分で、耐摩耗性と防水性が求められる。厚さは一般的に5cm程度
基層 表層の荷重を路盤に分散させる役割。構造の安定性を確保し、表層と路盤を結ぶ中間層として機能。厚さは10~15cm程度
路盤 砕石やセメントで構成され、上位層からの荷重を広範囲に分散。舗装全体の基礎となる重要な層
路床 最下位の土壌層。全ての荷重を最終的に受け止める基盤で、適切な支持力が必要

「参照:アスファルト舗装の手順や工程」
 

アスファルト舗装の設計耐用年数と劣化要因

アスファルト舗装の設計耐用年数は一般的に10年とされており、この期間中にひび割れなどの損傷が発生しないよう設計されています。しかし、実際の耐用年数は地盤条件、交通量、気候条件によって大きく左右されます。適切な施工と定期的なメンテナンスにより、設計耐用年数を超えて良好な状態を保つことも可能です。
 

 主な劣化要因と症状

 
アスファルト舗装の劣化は様々な要因によって引き起こされます。最も一般的な原因は疲労(経年劣化)であり、車輪の繰り返し荷重により縦方向のひび割れが発生します。また、気温変化による膨張・収縮、雨水の浸入、荷重過多なども重要な劣化要因です。
 

劣化症状 主な原因と対策
ひび割れ 車両の繰り返し荷重、温度変化、老化が主因。初期段階でシール材注入により雨水浸入を防止することが重要
わだち掘れ 車輪部分の変形により発生。交通量が多い場所で顕著。オーバーレイ工法や切削工法で対応
ポットホール ひび割れから雨水が浸入し、交通荷重で破損。早期発見・補修が拡大防止の鍵
段差・沈下 路盤や路床の不均一沈下が原因。根本的な改良が必要な場合が多い

「参照:アスファルト舗装の破損の種類と原因」
 

岐阜県の気候特性が舗装に与える影響

岐阜県は日本列島のほぼ中央に位置し、太平洋岸気候と日本海岸気候の境界に位置するため、独特の気候特性を持っています。美濃地方の平野部では年平均気温が15℃前後、飛騨地方では12℃以下と地域差が大きく、この気候変動がアスファルト舗装に様々な影響を与えています。
 

 高温・多湿による影響

 
岐阜県は夏季に全国でも有数の高温を記録しており、美濃では41.0℃、多治見では40.9℃という極めて高い気温が観測されています。この高温環境下では、アスファルトが柔軟化し、車両の荷重により変形が生じやすくなります。特に駐車場では、静止荷重によるわだち掘れや轍の発生が懸念されます。
 

季節 特徴と舗装への影響
夏季(6~8月) 日最高気温41℃記録。アスファルトの軟化により、わだち掘れ発生リスク増大。重車両・駐車時の変形注意が必要
梅雨季(6~7月) 年降水量3000mm以上の地域有り。雨水浸入によるポットホール発生、ブリスタリング現象のリスク増加
冬季(12~2月) 飛騨地方で積雪・凍結頻発。凍結により水分の体積膨張がアスファルトを押し上げ、ひび割れ進行
春・秋 日中と夜間の寒暖差大。膨張・収縮による疲労累積で温度ひび割れ発生しやすい

「参照:岐阜県の地勢と気象特性」
 

効果的なメンテナンス手法と実施タイミング

アスファルト舗装の長寿命化には、予防保全の考え方が重要です。損傷が軽微な段階で適切なメンテナンスを実施することで、舗装の寿命を大幅に延ばすことができます。岐阜県の気候条件を考慮した最適なメンテナンス手法について詳しく説明します。
 

 予防保全の重要性

 
予防保全とは、舗装の破損が軽微な段階で計画的に補修を行う手法です。事後的な修繕と比較して、経済性と舗装性能の維持の両面で優れた効果を発揮します。特に岐阜県のような気候変動の激しい地域では、予防保全の効果がより顕著に現れます。
 

岐阜県に適したメンテナンス時期

当社の30年の施工経験から、岐阜県内でのアスファルト舗装メンテナンスに最適な時期をご提案いたします。
・春季(4~5月):冬季の凍結融解による損傷の確認・補修
・梅雨前(5月下旬):雨水浸入防止のためのひび割れ補修
・夏季前(6月):高温期に備えた予防保全工事
・秋季(10~11月):冬季に向けた総合点検・補修

 

メンテナンス手法 適用範囲と効果
シール材注入工法 ひび割れ幅5mm以下に適用。雨水浸入防止により劣化進行を抑制。費用対効果が高く、予防保全の基本
薄層オーバーレイ 表面の摩耗・軽微な損傷に対応。2~3cmの薄層で機能回復。施工性・経済性に優れる
切削オーバーレイ 既設舗装を切削後、新材料で復旧。厚さ調整が可能で、段差解消にも有効
打替え工法 全面的な損傷に対する根本的解決。構造的改良により長期耐久性確保

「参照:アスファルト舗装とは?特徴やメリット・デメリット」
 

岐阜県での舗装工事における注意点と対策

 
舗装工事
 
岐阜県内でアスファルト舗装工事を実施する際は、地域特有の環境条件を十分に考慮する必要があります。特に標高差が大きく、平野部から山間部まで幅広い地形条件があるため、現場に応じた適切な対応が求められます。
 

 地域別対策の重要性

 
美濃地方では夏季の高温対策が重要であり、遮熱性舗装や半たわみ性舗装の採用を検討します。一方、飛騨地方では冬季の積雪・凍結対策として、排水性の向上や耐寒性に優れた材料の選定が必要です。また、両地域に共通する梅雨対策として、透水性舗装や排水設備の充実が重要となります。
 

対策項目 実施内容と効果
高温対策 遮熱性舗装の採用により路面温度上昇を抑制。改質アスファルトの使用で軟化点を向上。岐阜市内商業施設で実証済み
凍結対策 凍結抑制舗装の適用で滑り止め効果向上。排水性舗装により水分滞留防止。白川郷周辺で実績有り
豪雨対策 透水性舗装・保水性舗装により雨水処理能力向上。ブリスタリング防止効果。加茂郡内で採用実績
品質管理 現場密度試験・平坦性試験により品質確保。CTB(Controlled Test Bedding)方式による厳格な品質管理実施

「参照:アスファルト舗装の種類と施工方法」
 

適切な維持管理で長寿命化を実現

アスファルト舗装の長寿命化には、日常の点検、計画的なメンテナンス、そして適切なタイミングでの修繕が重要です。特に岐阜県の気候条件下では、季節に応じた管理が舗装の寿命を大きく左右します。
 

 維持管理の実践方法

 
定期点検では、表面のひび割れ、わだち掘れ、段差、排水機能などを系統的にチェックします。異常を発見した場合は、損傷レベルに応じて適切な補修手法を選択し、迅速な対応を心がけることが重要です。また、記録の蓄積により、その舗装の劣化傾向を把握し、将来の維持管理計画に活用します。
 

管理項目 実施頻度と内容
日常点検 月1回程度の目視確認。ひび割れ・ポットホールの有無、排水状況をチェック。異常発見時は写真記録
季節点検 春・夏・秋・冬各1回。気候変化に伴う損傷確認。凍結融解期、高温期の影響調査
詳細点検 年1回程度。専門技術者による総合評価。構造的健全性の診断、補修計画策定
記録管理 継続的実施。損傷履歴・補修履歴の蓄積。劣化予測モデルの構築により、最適な補修時期設定

「参照:アスファルト舗装の維持修繕ガイド」
 

まとめ

 

 岐阜県に最適な舗装管理のポイント

 

  1. 気候特性への対応:夏季の高温対策、冬季の凍結対策、梅雨季の豪雨対策を地域別に実施
  2. 予防保全の実践:損傷が軽微な段階での計画的メンテナンスにより、長期的なコスト削減を実現
  3. 適切な工法選択:地域条件・用途に応じた最適な舗装工法・材料の選定で耐久性向上
  4. 計画的な維持管理:定期点検と記録管理により、舗装の状態を適切に把握し、最適なタイミングで補修

 
株式会社泰新工業では、岐阜県の気候特性を熟知した専門技術者が、皆様の舗装工事・メンテナンスをサポートいたします。「予防保全」の考え方を基本に、経済性と品質を両立したご提案をいたします。舗装に関するお悩みやご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。長年の経験と技術で、地域の皆様の安全・安心な道づくりに貢献いたします。

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株式会社泰新工業
〒505-0307 岐阜県加茂郡八百津町野上字高橋884-1
TEL/FAX:0574-66-3339
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