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舗装工事の品質を左右する気温と湿度|岐阜県の四季と施工タイミングの関係

道路の耐久性と安全性を決定する要因として、施工時の気象条件は極めて重要な役割を果たします。株式会社泰新工業は、岐阜県加茂郡を拠点に、岐阜市・関市など美濃地方で舗装工事・駐車場舗装・道路工事を手がけており、岐阜県特有の四季の変化を熟知した施工管理を行っています。アスファルト舗装の品質は、施工時の温度と湿度に大きく左右され、適切なタイミングで工事を行うことが長期的な道路性能の確保につながります。
 

アスファルト舗装における温度管理の重要性

 
アスファルト舗装の品質は、施工時の温度管理によって大きく左右されます。アスファルト混合物は、温度によって粘度や締固め特性が変化するため、各工程での適切な温度管理が不可欠です。
 

🌡️ 施工工程別の適正温度範囲

 
舗装工事において、各工程で要求される温度範囲は厳格に定められています。これらの基準を守ることで、高品質な道路舗装を実現できます。
 

出荷・運搬時の温度

適正温度:140~160℃

注意点:185℃を超えると過加熱でアスファルト品質が劣化

管理方法:赤外線温度計による定期測定

敷均し時の温度

適正温度:110℃以上(下限値)

理想温度:140~160℃

重要性:平坦性確保のための最低基準

転圧時の温度

初期転圧:110~140℃

二次転圧:70~90℃

ポイント:ヘアクラック発生防止

交通開放時の温度

適正温度:50℃以下

目的:わだち掘れ等の初期変形防止

確認方法:表面温度の継続測定

「参照:レックス技術情報」
 

⏰ 温度降下と時間の関係

 
アスファルト混合物は時間経過とともに温度が降下するため、迅速で的確な施工が求められます。特に岐阜県のような内陸部では、季節による気温差が大きく、温度管理により注意が必要です。
 

温度管理のポイント
アスファルト混合物は、プラントから現場までの運搬時間、敷均しから転圧完了までの作業時間によって温度が変化します。現場監督は赤外線温度計を使用して常時温度をモニタリングし、必要に応じて施工速度の調整やプラントへの出荷温度変更指示を行います。

 

 

>岐阜県の気候特性と舗装工事への影響

 
岐阜県美濃地方は、年平均気温15.8℃、年間降水量1,827.5mmという内陸性気候を示しています。四季がはっきりしており、夏は高温多湿、冬は寒冷乾燥という特徴があります。
 

🌸 春季(3月~5月)の施工条件

 
春季は気温が徐々に上昇し、湿度も安定してくる時期です。岐阜県では3月下旬から5月にかけて舗装工事に適した気象条件が整います。
 

気温条件

平均気温:10~20℃

最高気温:15~25℃

施工への影響:温度降下が穏やかで作業時間に余裕

湿度・降水量

相対湿度:60~70%

降水日数:月10~12日

注意点:梅雨前線の影響で5月後半は降雨増加

「参照:岐阜地方気象台」
 

☀️ 夏季(6月~8月)の施工上の課題

 
夏季は高温多湿となり、舗装工事にとって最も過酷な条件となります。特に梅雨明け後の7月下旬から8月にかけては、気温35℃を超える日も多く、特別な対策が必要です。
 

夏季施工の対策
高温時の施工では、アスファルト混合物の温度降下が遅くなり、交通開放までの時間が延長されます。このため、早朝や夕方の涼しい時間帯に施工を集中させ、日中の最高気温時間帯を避ける工程調整が重要となります。また、作業員の熱中症対策も同時に実施します。

 

🍂 秋季(9月~11月)の最適施工期

 
秋季は舗装工事にとって最も適した季節です。気温と湿度が安定し、降雨も比較的少ないため、高品質な施工が期待できます。
 

❄️ 冬季(12月~2月)の施工制限

 
岐阜県美濃地方の冬季は、最低気温が氷点下になることもあり、アスファルト舗装の施工には厳しい条件となります。気温5℃以下では原則として施工を行いません。
 

湿度が舗装品質に与える影響

 
温度と並んで重要な要因が湿度です。湿度の高い条件下では、アスファルト混合物の接着性や締固め効果に影響を与える可能性があります。
 

💧 高湿度時の施工注意点

 
岐阜県は梅雨期(6月~7月中旬)と秋雨期(9月中旬~10月)に湿度が80%を超えることがあります。このような高湿度条件下での施工には特別な配慮が必要です。
 

水分の影響

問題点:混合物中の水分増加

対策:骨材の含水率管理強化

品質影響:接着性低下・はく離の原因

作業環境への影響

問題点:機械の結露・視界不良

対策:機械の事前暖機・安全確認強化

品質影響:施工精度の低下リスク

養生期間への影響

問題点:乾燥・硬化の遅延

対策:交通開放時期の調整

品質影響:初期強度発現の遅れ

「参照:日本アスファルト協会」
 

🌧️ 降雨時の施工禁止と判断基準

 
アスファルト舗装工事は、降雨時や路面が湿潤状態にある場合は原則として施工を行いません。岐阜県では年間降水日数が約120日あるため、気象予報の精密な監視が重要です。
 

降雨対応
降雨開始前には速やかに作業を中断し、既に敷均しを行った部分については適切な養生を行います。降雨後は路面の乾燥状態を確認し、表面温度と湿度の両方が適正値になってから作業を再開します。美濃地方では午後に夕立が発生しやすいため、午前中の早い時間での完了を目指します。

 

季節別の最適施工タイミング戦略

 
岐阜県の気候特性を踏まえ、年間を通じて高品質な舗装工事を実現するための季節別戦略をご紹介します。
 

📅 年間施工計画の立案

 
効率的で高品質な舗装工事を実現するためには、岐阜県の気象特性を考慮した年間施工計画の策定が不可欠です。
 

最適施工期(4月~6月上旬)

気象条件:温度・湿度が安定

施工効率:最も高い生産性

推奨工事:大規模舗装・重要路線

第二最適期(9月~11月)

気象条件:秋晴れで安定した天候

施工効率:高い品質確保可能

推奨工事:年度末工事・補修工事

注意施工期(7月~8月)

気象条件:高温・夕立に注意

施工効率:時間制約あり

推奨工事:小規模・緊急工事

施工制限期(12月~2月)

気象条件:低温・降雪の可能性

施工効率:大幅な制約

推奨工事:応急処置・緊急対応のみ

「参照:岐阜気候データ」
 

🎯 気象予報活用による施工管理

 
現代の舗装工事では、精密な気象予報データを活用した施工管理が標準となっています。特に岐阜県のような内陸部では、局地的な気象変化への対応が重要です。
 

最新技術活用
気象予報データと現場の実測値を組み合わせることで、より精密な施工管理が可能となります。赤外線温度計、デジタル温湿度計、風速計などの計測機器を駆使し、リアルタイムでの品質管理を実現しています。また、気象レーダーによる降雨予測を活用し、作業中断のタイミングを適切に判断します。

 

品質確保のための具体的対策

 
岐阜県の厳しい気象条件下でも高品質な舗装を実現するため、当社では様々な技術的対策を講じています。
 

🔧 機材・技術面での対応

 
最新の計測機器と施工技術により、気象条件の変化に対応した品質管理を実現しています。温度・湿度・風速などの環境データを継続的に監視し、最適な施工条件を維持します。
 

👥 人的対応・管理体制

 
経験豊富な技術者による現場管理と、気象予報士との連携による精密な天候予測に基づき、安全で高品質な施工を実現します。美濃地方の気候特性を熟知したスタッフが、各季節の特徴に応じた最適な施工方法を選択します。
 
岐阜県の四季の変化は、舗装工事にとって様々な課題をもたらしますが、同時に技術者の経験と知識を深める貴重な機会でもあります。適切な気象条件の理解と、それに基づく施工管理により、長期間にわたって高い性能を維持する道路舗装を実現することができます。
 
美濃地方の道路インフラを支える舗装工事において、気温と湿度の管理は品質確保の根幹をなす要素です。季節ごとの特性を活かした施工計画により、地域の皆様に安全で快適な道路環境を提供し続けています。
 

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株式会社泰新工業
〒505-0307 岐阜県加茂郡八百津町野上字高橋884-1
TEL/FAX:0574-66-3339
※営業・セールス目的の問い合わせはご遠慮願います。

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